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福島県民健康調査の結果について②

【福島県民健康調査の結果について②】
 8/31福島県民健康調査検討委員会の資料の下の方に「手術の適応症例について」という補足資料があります。 → http://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/129308.pdf
   syujutusyourei.jpg クリックして拡大。

 前回の公表時(昨年11月)とほぼ同じ形式なので、数字を比較しました。
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 今回の公表で、細胞診を受けて「がん、またはがん疑い」と判定された138人中のうち76%が手術を受けた事になります。一巡目検査に限定すれば88%。これらの結果を見れば「過剰診断」の批判が成り立たないことは明らか。 

 2015年3月末までに県立医大で行った手術のうち良性腫瘍の1例を除く96症例の中で、リンパ転移74%、「軽度の甲状腺外浸潤」39%で、これも昨年公表段階と同じ。

 いずれにしても、「5ミリ以下のがん」手術の対象にも、二次検査の対象にさえなっていない、というのが建前の県民健康調査です。 環境省の専門家会議では、『大人には3ミリ程度のラテントがんが多い』とか、『小さながんは一生発症せずに終わる』とか言って、福島の事態から目をそらそうとして、間抜けな事を延々と議論してしましたが、この手術事例については全く言及できませんでした。これが彼らの一番の弱点です。

 【気になる事】
 先日も書きましたが、2013年度の検査で細胞診と手術の実施率が明らかに低下したこと。細胞診は‘12年度44%→ ‘13年度30%。  「過剰診断」の批判に影響されたのか?(2014年度以降の二巡目検査は進行中なのでもうしばらく様子を見ます。) 先の「手術の適応症例について」の中で鈴木眞一は、「(リンパ転移や浸潤の症例を)切除しなかった場合でも予後が良いかは不明であり、切除しなくてもよいという根拠にはならない。このあたりの議論は注意を要するもので経過をさらに見守っていきたいと考えている。」「当院では、明らかなハイリスク症例以外は片葉切除を選択し、患者様のQOL維持に努めている」とわざわざ述べています。これには県立医大の利権確保の意図もあります。

 県立医大は今、「ふくしま国際医療科センター」を建設中。そこには「甲状腺センター」「総合周産期母子医療センター」「子ども医療センタ-」などが入ります。県立医大病院21Lt.jpgDSCN1360.JPG
 
 放射能の健康被害を見越した対応です。
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